日時:2019年6月8日(土)14:00~16:00
場所:大阪科学技術センター8階ホール
講師:瀬戸晴海 常務理事(日本薬物問題研究所・元厚生労働省 麻薬取締部 部長)
1 本年度のメインイベントの一つである社会奉仕事業「違法薬物の撲滅をめざして…」特別講演会が開催されました。当日は若干の雨模様でしたが、RC関係者のみならず、薬物行政・学校教育関係者,保護司,民生委員等など約140名の多数の方々にご参加いただきました。
2 当クラブ会員は、10時15分JR高槻駅改札口に集合し11時にすぎには会場入りし、会場7階のレストランで昼食を済ませた後、12時15分から会場ホールで西田副SAAの進行で移動例会を行なったうえ、一致協力して会場設営に取りかかかり、あっという間に準備を整えました。
受付が13時30分に始まると、続々と聴講者が集まり会場は徐々に埋まりました。14時ちょうど山西副実行委員長の司会で幕が開き、坂井会長の実直な挨拶、野村実行委員長の丁寧な講師紹介の後、薬物使用者による交通事故の被害者家族を取材したDVDの上映の後、14時30分から瀬戸晴海常務理事にご講演をいただきました。
3 瀬戸晴海(セト ハルウミ)常務理事は、元厚労省の麻薬取締部長で現在は日本薬物研究所の常務理事を務めておられる、その筋ではご高名な方で、NHKクローズアップ現代にも出演されるなどマスコミからの注目も浴びておられます。そのご講演は、現役時代からの貴重な映像を多数散りばめ、一般の私たちにもインパクトのある分かりやすいものでした。
平成15年頃より多剤乱用が横行し始め、平成26年には危険ドラックが流行、店舗が全国で最高215店舗にまで膨れ上がったが、平成27年7月には壊滅に追い込んだこと、しかし、未だにインターネットによる販売組織がはびこるだけでなく組織は多国間に及びグローバル化していることが紹介された後、覚せい剤の密売・密輸現場,一般社会人による大麻の多種・大量栽培,バイリンガルのエリート女性がパニック障害で処方された向精神薬にはまり密輸するまでに至る経過,海外におけるヘロイン,粗悪なモルヒネ,コカイン等の乱用の実態を、刺激的な映像を交えて解説され気圧される思いでした。
4 講演後、2014年からDVD制作に携わってきた猪俣実行委員が代表質問に立ちました。再犯率が60パーセントと摘発だけでは撲滅ができないこと、統計上は減っている覚せい剤事犯がネット上で潜在化していること、最近は官僚が逮捕されるなど職場での使用も否定できないことなど、今後の課題が山積みであることが明らかにされました。
5 最後に、高槻RC松尾IM2組ガバナー補佐による講評の後、坂口社会奉仕委員長の謝辞で幕を閉じました。その後、7階レストランに戻り懇親会となりましたが、大任を全うした坂口社会奉仕委員長が感極まったことで、開催に至る紆余曲折を実感した会員一同感動に盛り上がった次第です。実行委員の皆さま、一年間にわたる準備、本当にご苦労さまでした。